9月 | 10月 | |||
書 名 | 著 者 | 書 名 | 著 者 | |
玩具修理者 | 小林泰三 | 予知夢 | 東野圭吾 | |
陰陽師 生成り姫 | 夢枕獏 | ヨリックの饗宴 | 五条瑛 | |
囚われて桜子 | 新津きよみ | リセット | 北村薫 | |
ご立派すぎて | 鈴木輝一郎 | 天窓のある家 | 篠田節子 | |
三人吉三 | 鈴木輝一郎 | 決めかねて | 新津きよみ | |
美男忠臣蔵 | 鈴木輝一郎 | 夏と花火と私の死体 | 乙一 | |
晩鐘〈上〉 | 乃南アサ | てとろどときしん | 黒川博行 | |
晩鐘〈下〉 | 乃南アサ |
玩具修理者 | 小林泰三 | 角川ホラー文庫480円税別 P221 |
玩具修理者は何でも直してくれる。独楽でも、凧でも、ラジコンカーでも…死んだ猫だって。壊れたものを一旦すべてバラバラにして、一瞬の掛け声とともに。ある日、私は弟を過って死なせてしまう。親に知られぬうちにどうにかしなければ。私は弟を玩具修理者の所へ持って行く…。現実なのか妄想なのか、生きているのか死んでいるのか―その狭間に奇妙な世界を紡ぎ上げ、全選考委員の圧倒的支持を得た第2回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作品。 |
陰陽師 生成り姫 | 夢枕獏 | 文春文庫581円税別 389P |
十二年前、月の明るい晩。 堀川のたもとに立ち、笛を吹く源博雅と一人の姫。 すべては二人の出会いから始まった――。 淡い恋に悩む友を静かに見守る安倍晴明。 しかし、姫が心の奥底に棲む鬼に蝕まれてしまった。 はたして二人は姫を助けれるのか? 急げ博雅! 姫が危ない――。 シリーズ初の長篇、遂に登場。 |
囚われて桜子 | 新津きよみ | ハルキ・ホラー文庫533円文庫 254P |
あなたといつも一緒にいたかった―岸本珠美には、暗い過去があった。二歳の時に誘拐され、約一年後に無事保護された。その間、桜子という名前で犯人に大切に育てられていたらしい。結局犯人はつかまらずじまい。それから二十七年、ネイリストとして働いている珠美は、インターネットの“昔の事件を掘り起こそう”という掲示板に自分の名前が登場していることを発見する。そして再び“桜子”がゆっくり動き出す…。ホラーサスペンスの書き下ろし傑作長篇。 |
ご立派すぎて | 鈴木輝一郎 | 講談社文庫467円税別 267P |
結婚する気になった男、丹波十四朗、29歳。世話焼きの伯母が次から次へとお見合い話を持ってくるが、悪戦苦闘、連戦連敗の地獄に迷いこむ。厳しい“お見合い戦線”で勝ち抜く秘訣は何か。お見合い歴30回以上の著者だからこそ書ける本格お見合い小説。お見合いの実態を暴いて大爆笑まちがいなしの傑作長編。 |
三人吉三―明日も同じたぁつまるめぇ | 鈴木輝一郎 | 双葉社1800円税別 363P |
天下泰平の元禄時代、江戸八百八町は三人吉三の活躍に拍手喝采であった。旗本の子息脩三郎(お坊吉三)は生類憐みの令を撤廃させるべく犬を辻斬りし、煙管屋の娘きち(お嬢吉三)は防火体制の不備を問うべく火を放ち、なまぐさ坊主吉兆(和尚吉三)は落書でそれらを世に煽る。「物がなくても生きてゆけるが、目的がなくては生きてゆけない」。激しくも切ない、若者たちの疾走!これぞ青春時代小説。 |
美男忠臣蔵 | 鈴木輝一郎 | 講談社文庫467円税別 267P |
死んで元々、美男として散れ。主君・浅野内匠頭の敵討ちを果たした赤穂浪士たちは、武士道に殉じた忠臣なのか、それとも徒党を組んで天下太平の世を乱した重罪人なのか?柳沢吉保は彼らの処分に思い悩む。五代将軍徳川綱吉と吉保の琴瑟相和す愛、四十七士の自己愛を通して、新視点で描く傑作時代小説。 |
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晩鐘〈上〉 | 乃南アサ | 双葉社1800円税別 619P |
母親を殺害された娘の叫び。 あの忌まわしい事件から七年、心に癒しがたい傷を負った人々の物語。 話題作「風紋」続編。 |
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晩鐘〈下〉 | 乃南アサ | 双葉社1800円税別 632P |
殺人事件の被害者家族と加害者家族の苦悩を描いた小説「風紋」の続編。殺人犯の父親を持った少年。運命が変わったあの日から7年、心に傷を負った人々の物語。『小説推理』連載の「続風紋」を改題、加筆して単行本化。 |
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予知夢 | 東野圭吾 | 文春文庫467円税別 270P |
深夜、16歳の少女の部屋に男が侵入し、気がついた母親が猟銃を発砲した。とりおさえられた男は、17年前に少女と結ばれる夢を見たと主張。その証拠は、男が小学四年生の時に書いた作文。果たして偶然か、妄想か…。常識ではありえない事件を、天才物理学者・湯川が解明する、人気連作ミステリー第二弾。 |
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ヨリックの饗宴 | 五条瑛 | 文芸春秋1800円税別 421P |
ハムレットの登場人物になぞらえられた人々が長年にわたって隠し続けてきた日本政府の機密とは何か?大物政治家や、アメリカを巻き込んだ熾烈な諜報戦が始まった。 |
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リセット | 北村薫 | 新潮文庫590円税別 446P |
「−また、会えたね」。昭和二十年五月、神戸。疎開を前に夢中で訪ねたわたしを、あの人は黄金色の入り日のなかで、穏やかに見つめてこういいました。六年半前、あの人が選んだ言葉で通った心。以来、遠く近く求めあってきた魂。だけど、その翌日こそ二人の過酷な運命の始まりの日だった。流れる二つの<時>は巡り合い、もつれ合って、個の哀しみを超え、生命と生命を繋ぎ、奇跡を、呼ぶ。 |
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天窓のある家 | 篠田節子 | 実業之日本社1700円税別 328P |
幸せに見捨てられた女。偽りの幸せにすがる女…。緩慢な日常の流れの中に身をまかせる女たちが、決意する一瞬。誰も、気づかぬうちに、女は心に変調をきたす。偽りの幸せなんて、許さない。あの人の不幸を、心から願う―。直木賞作家の円熟味あふれる9つの物語。 |
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決めかねて | 新津きよみ | 祥伝社文庫533円税別 258P |
子供を作るか否かで夫とすれ違い始めた志奈子。幼なじみのプロポーズに戸惑う智美。不倫相手になかなか別れを切り出せない佳代子。それぞれの悩みを抱えた三人が西銀座の有名占い師のもとで出会ったとき、彼女たちに転機が訪れた。急速に親交を深める三人を待ち受ける新たな恋、ストーキング、殺人事件…。三十代半ば、焦りと不安が入り交じる女たちの決断とは。 |
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夏と花火と私の死体 | 乙一 | 集英社文庫733円税別 223P |
村の森の奥まった所に、一本の木がある。そこは、わたしと弥生ちゃんと、弥生ちゃんのおにいさんの健くんの、三人だけの秘密の基地。いつものように、弥生ちゃんと木に登る。いつものように、村を眺めながらお話をする。と、その時…!次の瞬間、枝から滑り落ちていくわたしの体。…そして、わたしは死体になった!!それは九歳の夏の日の夕暮れのこと。弱冠十七歳が生み出した、異色のホラー小説!!第6回ジャンプ小説・NF大賞受賞。 |
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てとろどときしん―大阪府警・捜査一課事件報告書 | 黒川博行 | 講談社文庫590円税別 330P |
てとろどときしん・指環が言った・飛び降りた男・帰り道は遠かった・爪の垢、赤い・ドリーム・ボート 「ようそんな口から出まかせを平気でいえますな。閻魔さんに舌ぬかれまっせ」「かまへん。わしゃ二枚舌や」。大阪府警の刑事たちが漫才そのものの大阪弁で事件を解決する。フグ毒により客が死んだ事件に端を発する表題作をはじめ、下着ドロの意外な真犯人を描く「飛び降りた男」など、傑作短編全6編を収録。 |
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